イメージとは違う介護業界

介護業界のイメージは、一般的にはあまり良くないかもしれません。
例えばデイサービスのイメージに関しては、家族が働きに出ている間、安全を確保するために一時的に預かる場所で、食事や更衣や排せつの介助をする、そして利用者さんとの会話は成り立たず、職員は中年女性ばかりで、給料も安い、といったようなイメージです。
そのイメージが全て当てはまっている施設も確かに存在しているでしょう。ただ、全てが当てはまっている施設ばかりかというと、必ずしもそうとは限りません。

家族が外出している間の面倒を見てもらうためにデイサービスを利用しているケースも多いことは多いといえます。
しかし、近年になって増えているのは高齢者の一人暮らしにおける課題を解決する、というケースです。
独居の高齢者が配食サービスや宅配サービスばかりを利用していると、外出する機会が減ります。
外出が機会が減ると、他者と交流する時間も少なくなります。
そうなると、脳への刺激が少なくなり、認知症を発症する可能性も出てきます。
また、単身高齢世帯で最も怖いことは、急な病気や事故を起因とした突然死や孤独死です。
つまり、デイサービスに通うことは、様々なリスクを回避するという理由の他に、高齢者が安全で快適な生活を送れているかどうかの見守りをする、という大きな役割も担っているのです。

賃金の安い介護業界において、仕事へのモチベーションを高めることは簡単なことではないと言われています。
そういった時に、自分が高齢者が豊かな生活を送るための一助となっている、と理解しながら働くことが大事になってくるでしょう。